はじめに~暮しの手帖
暮しの手帖、見返しより。
これは あなたの手帖です
いろいろのことが ここには書きつけてある
この中の どれか 一つ二つは
すぐ今日 あなたの暮しに役立ち
せめて どれか もう一つ二つは
すぐには役に立たないように見えても
やがて こころの底深く沈んで
いつか あなたの暮らし方を変えてしまう
そんなふうな
これは あなたの暮しの手帖です
(暮しの手帖 第4世紀76号より)
古代の貝塚が点在するような、広い田んぼの真ん中をドライブしているときに思った。
何千年も昔から、きっとここには人が暮らしてきた。
今日と同じように太陽が昇り、雨が大地を潤し、人々は食べ、生きてきた。
それが循環を繰り返し、何千年も時を経て、今、私がここに生きている。
それって、暮らし、だよね。
地球がひとつの有機体のようにうごめく世界はきっと美しくて、それに時間軸も加えて、何千年、何万年の生命だと想像してみて。
短い人生の中で繰り返し続ける暮らしは、その中の一部であり、全部になる。
だから、暮らしが幸せになれば、きっと世界中の人々も、幸せになる。
世界がどれだけ変わっても、想像できない未来になっても。
だから私は、暮らしが幸せになる方法を、日々考えながら、ここに作っていくことにしました。
最初の記事は、まるでそれを言葉にしてくれたかのような、雑誌、暮しの手帖 第4世紀76号より、引用しました。