パンを焼く。道具と文化。
今日は、レーズンパン。
金曜の夕方は、いつもパンの焼けるいいにおい。
もう10年たちそうなMKのホームベーカリー、まだまだ活躍してますが、ほんとにコスパがすばらしいと思います!
パスタとか作れないけど、パン一筋な感じが好き。
レーズンやくるみを後から入れないといけないミックスコールとか、もう古い機能なのかもしれないけど…。
やっぱり、うちで焼いた食パンが一番、おいしい!
材料は、Kaldiのはるゆたかミックスと全粒粉、白神こだま酵母(サラ秋田白神 白神こだま酵母ドライ 200g)、きび砂糖もしくはてんさい糖、粗塩、バターです。
そういえば、最近、オーブントースターを買い換えたんですけど。
KOIZUMI【温度調節機能付 1000Wハイパワー 食パン2枚焼き】オーブントースター シルバー KOS-1013/S
- 出版社/メーカー: koizumi
- 発売日: 2013/10/02
- メディア: ホーム&キッチン
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壊れたから買い換えただけだったのに、パンが、カリっともっちりに焼きあがる事に、心底びっくり!たった二千円ちょっとの投資なのに。 いつまでも壊れない、ガンコなMKのホームベーカリーも、好き。新しい技術で安価なのに、すばらしいパフォーマンスを見せるトースターも、好き。 道具にはいつも、そそられる~のです。
でもやっぱり、究極にそそられるのは、厳選された道具だけで、それを手入れしながら、体の一部として使ってきた、日本の道具文化。
おもしろいリンクを見つけました。
『キッチン』と『台所』は、そもそも別物?!なんですって。
そもそも『キッチン』という言葉の原形は『火処』なんです。近代ヨーロッパで誕生した『キッチン』は、冬を前提としています。ほとんどの調理を包まれた火の中、オーブンや鍋で行なうんですね。
一方、日本では豊富な食材を調理するには台の上で広げて作業をする必要がある。だから『台所』なんです。そのあたりが基本的に違うでしょう?
そして、西洋の台所道具は単目的。だから、たくさんの種類が必要。
とりわけ道具に関していうと、西洋の台所道具は種類が多く、単目的のものが多い。一つの目的に合わせて一つのバリエーションをつくるんですよね。「切る」「つぶす」「たたく」「こねる」「取り分ける」いちいち対応する道具があるんです。
でも日本の道具は、厳選されたものが多機能で、使い手の使い方で働きが違う。だから、「体内に道具を持っている」
大村しげさんの道具はというと、厳選されたものがほんの少しあるだけなんです。すり鉢の擂り粉木なんかは先の方をみるとレンズのように均等な球面がつくられている、実に使い込まれたものでした。また割れ物の代表とされる『ほうろく』は、銀杏などを煎る際に使うのですが、それを永年使い込んでいるんです。それらはもはや、道具が体の一部として使われているから、体と同じで、壊れる程ぶつけない、そういう証拠品になってるんですよね。
道具は体の一部と言いましたが、特に日本では道具は使い手の使い方によって働きが違う。使い手の技術によって、道具はいかようにも生かすことができる、というわけです。言い換えれば、体内に道具を持っているとも言えますね。
私は、学生時代、職人文化について調べた事があり、その時も全く同じことを言っていて、もうえらくカッコイイなぁとあこがれたものでした。伝統的な職人しかり、旋盤一台に自作の治具を添えて何でも作ってしまう、大田区の町工場の旋盤工しかり。
だから、トースターが壊れても、しばらくはガスレンジでパンを焼いてみました。
パンも手ごねでオーブンで焼いたりすることもあります。
今はまだMKのホームベーカリーや、2千円ちょっとですごくおいしく焼けるトースターに頼ってしまうけど、いつか、それを少ない道具で超えられたらカッコイイし、何より自分の身体感覚、体そのものにすごく信頼がおけるようになる気がします。