ズッキーニ、栽培中。乳酸菌スプレー。
夏休みが始まりましたね。近所では朝早くからリコーダーの音がしたり、子どもたちのにぎやかな夏がやってきました。世のお母様方、お疲れ様です!
6月の1日、「芒種」(穂の出る作物の種を植える日)という暦の日、ちょっとあやかって、ズッキーニの種をまきました。
かぼちゃとそっくりな種だった我が家のズッキーニ、ふたばが出て、本葉が出て、ぐんぐん伸びて、つぼみが膨らんできました!
同じ鉢の中に、害虫や病気予防のため、小ネギとイタリアンパセリを植えてあります。
まわりのローズマリーも助けてくれるよう、期待です♪
それにしても、ズッキーニの株の巨大な事!
大迫力です。
でも、我が家のズッキーニ、決して順調というわけではなく。
植えて一カ月後に、二株あったうちの一株が、「つるわれ病」という病気にかかり、茎がパカっと割れてしまい、広がらないように、断腸の思いで、株ごと処分しました。
そして今日、この元気な残りの一株のズッキーニも、実はちょっと病気に!
下の方の葉っぱに粉をふいたような白いものが。
どうやらこれ、うどんこ病という病気らしいです。
できるだけ早めに病気にかかった葉っぱは切って(切ったハサミも手も消毒する)、風通しをよく改善してあげなくてはいけないそうです。
でも、ズッキーニの葉っぱには、白い模様があったりするので、見分けがつきにくいですが、どうやらこの2枚はちょっと病気な感じ。
すぐにカットして、自家製の米の乳酸菌+お酢を薄めたものを、スプレーしました。
また様子を見て、二週間に一回ぐらいスプレーしたほうがよさそうだし、来年は小さなうちから、ときどき散布してあげた方がよさそう。
でも私、野菜栽培なんて素人なので、ちょっと元気がないな?と思うと、ドキドキする胸をおさえながら、パソコンで画像検索して調べます。
つるわれ病もうどんこ病も、全く知らなかったし、毎日様子を見ているつもりでも、葉の裏側まで見ていなかったり、見過ごしていたり。
で、病気が判明して、きゃー!どうしよう?!となった時、ネットで検索して即バシっと解決してくれそうなのはやっぱり、農薬なのです。カタカナの長い名前。今はホームセンターで簡単に手に入ります。
でも…。
せっかく家庭菜園で作っている物、農薬ってかけたくないですよね。
でも、知らないからこそ、どうしていいのか分からない状態で、バシっと示されるのは、農薬。愛情込めて育てている、少ない株のひとつなのに、その葉っぱを自ら切り落とす、ってだけでも、断腸の思いなのに…。
そのループに陥る人って、結構多いんじゃないかと思います。
農家さんだって、そうなんですよね。
こないだこちらの地方の町営放送?みたいのから、
「○○(という作物)において、ただいま△△という病気が確認されています。しっかりと対策をして拡散するのを防止しましょう。農薬を使う際は、飛び散りに注意しましょう」
という放送が聞こえてきました。
そうなんですよね、田舎においては、自分の畑から病気が広がったりしたら、迷惑をかける。自分の所だけ農薬を使わない、という訳にはいかない。
ましてや何百何千株という作物を 育てていれば、毎日葉の一枚一枚の裏までのぞいて、虫をピンセットでとって、病気がないか確認、なんてできない。
知り合いは梅雨の長雨で家に植えていた家庭菜園のナスの苗が、腐ってとろけてしまった、と苦笑いしていました。どうりで、いつも野菜が豊富な道の駅で、この辺りのナスが全然入荷していないわけで。私たちは他県からのナスを食べる事ができるけど、農家さんにとっては、収入が減る、大事件なんですよね。
農薬をかけたいわけじゃない。でも、農家さん自体が高齢化してたり、まだ若い農家さんは、生計を立てるために多収量が必要だったりして、やむを得ない。
私なんか、この一株のズッキーニと、いくつかのハーブ類を育てるだけで、なんだかあっという間に午前中が終わってしまうぐらいですから。
でも、本当においしい野菜は、病気にも虫にも強いそうです。
肥料も少なくていいし、よくしまって、エグミが少なく、濃い味がする。
まわりの虫や草や気候と調和している。
そんな野菜を食べたいし、世界がそんな野菜ばかりになったらステキですよね。
この間の記事(→click!"『おいしい野菜の見分け方』") でも紹介しましたが、
- 作者: 徳岡邦夫,西村和雄,山口規子(写真)
- 出版社/メーカー: バジリコ
- 発売日: 2009/05/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 2人 クリック: 5回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
この本の巻末の対談がすばらしいです。
とにかく石油を使わない土を作る事を目標にする。それに尽きるようです。
土がいいと、耕す農機具のガソリンも少なくて済むし、石油をもとにした農薬も化学肥料もいらないし、中央卸売市場でなく、もっと小さな単位で市場をもてば、輸送費もいらない。健康な作物をとる事ができれば、人間の医療費も安く済む。
それを実現するには、資材を余り投入しなくて栄養が良く回る低投与型の土壌を作るのに1年、そしてほとんど何もやらなくても作物が健康に成長する低栄養生長の土壌を作るのに10年。
それでも奇跡的に短い期間だと私は思います。
作物を育てるって、ただただ汗を流していれば収穫できる、というものじゃなくて、いろんなリスクがあって、それをバシっと解決する農薬や化学肥料がたくさんこの世に存在していて、あえてそれを選ばないとしたら、ほんとうに大きな労力や工夫や経験が必要なんですね。
ズッキーニって、キュウリやナスほどは安くならないから、家で食べる分ぐらい自分で育てられたらいいな♪というお気楽な動機から始めたズッキーニ作りですが、その「あえて」の大変さや、それで生まれるきれいな野菜たちがどれだけ奇跡的なのか、ちょっとだけ感じることができています。
ちょっと別の話題ですが、ウールで問題になってる、ミュールジングって、ご存知ですか?
毛がより多く取れるように品種改良した羊は、お尻のあたりも多くのヒダがあって、そこにウジが発生してしまうので、麻酔なしでそのあたりの皮膚を切り取っておく処理のことです。
聞くだけで残酷な話ですが、問題になってからは当然のように、大手アパレルメーカーたちは、こぞってミュールジングした羊は使用しません!みたいなキャンペーンを行いました。そういった一連のキャンペーンって、オシャレだと認識されますよね。
でも、その品種の羊のお尻は、キャンペーンしたからって、変わりません。
アフリカ原産のウジは、羊の腸内に入り込んで、羊の体をむしばんでしまい、ミュールジングしなかった羊たちのうちのある割合は、苦しみながら死んでいくのだそう。
そうならないように抗生物質を投与したら?という質問には、
「抗生物質を使えば、オーガニックじゃない、と言われるだろう?」
という答え。
ブラックジョークみたいな展開ですが、現実のようです。
私もオーガニックのコスメを買ったり、オーガニックコットンは気持ちいい、と思ったり、そういう一連の事が、オシャレだと思います。きっとそれって地球にいい事に違いない!とも。
でも、そこには、オシャレな気分、だけではすまされない、ほんとに知らない矛盾や苦労や労力があるんですよね。
私は、もっと知りたい、と思っています。
最後に、我が家で作ってみた、乳酸菌スプレーをご紹介します。
お米のもつ植物性乳酸菌を増やして、お酢を加えたものです。
①お米のとぎ汁(研ぎ始めの方、精米したてならなお良し)をペットボトルに入れ、砂糖(黒砂糖の粉、きび砂糖などあまり精製していないものが良い)大さじ1程度と粗塩ひとつまみを加えて、温かい場所で2、3日~10日ほど置く。気温によるけど、ペットボトルの蓋を開けるとプシュっというようになり、フルーティな香りがしてくる。
②スプレーに水を入れ、発酵したとぎ汁をキャップ一杯ほど+お酢をその半分ほど加えて、よく振る。
③様子を見ながら、2週間に1回ほど、葉から水が滴るほど、スプレーする。葉の裏まで。
他にも、お酢に唐辛子を漬けたものや、木酢液など、いろんな工夫があるようです。
いずれにしろ、毎日、葉の裏までひっくり返して植物の様子を見る事が大事ですね。
私も毎日のように、葉の裏に何かの卵?が産みつけられているのを、割り箸で取っています。それも掃除の途中とかにやっちゃうので、一向に家事が終わらない!
おいしいズッキーニが収穫できて、たくさんの感謝の気持ちで頂く事ができますように♪
ズッキーニって、和洋中問わず、毎日活躍してくれる野菜です♪
また記事を改めて、次回、我が家でのズッキーニのレシピをご紹介します☆