辛子明太子で朝食。デパ地下と、自分の価値基準。
一昨日、叔母とデパートに買い物に行きました。
叔母とはときどきランチをするのですが、今回は、私たちが小さい頃からあるデパートの、懐かしい食堂で昼ごはんを食べ、そのままデパ地下で、お買い物。
商品券をもらったそうで、私に半分分けてくれました。
いつもなら、小物や洋服を考えるのですが、叔母が、
「今日は、地下の食料品売り場で、めったに買えない食材を思う存分買ってみない?」
と、誘うのです。
なんか買うもの、あったっけ?と思いつつも、そんなことやったことないし、おもしろそうだったので、OKしてみました。
買う心づもりで、デパ地下で食材を見回ってみる
いつもは、スーパーや物産館で買い物を済ませる私。
お野菜は、多少見た目は不ぞろいでも、新鮮で安く旬のあるものを中心に、物産館で買っています。
お肉も、スーパーの、「ちょっといいブランド肉」が、「今日までだから半額」とかばかりを狙って、献立を工夫してやりくりしています。
だから、突然デパ地下に来ても、最初は何を買っていいのか、見当がつかず。
名前のあるような、ちょっといいトンカツ肉や、鶏モモ肉を見つけて、カゴに入れて。
味のよさそうなきれいな地ダコもあったので、追加。
濃厚そうで美人さんなトマトもカゴに入れて。
トロだとか高級刺身は、なんとなく手に取らず。
ぐるぐるまわるローストチキンも、見るだけで通り過ぎ。
バットにたくさん揚がった、黄金色のコロッケも、見るだけ。
バナナは、スーパーのと変わらないのに値段だけ高いし。
辛子明太子!
で、思いだしました!
「辛子明太子!」
夫が、辛子明太子、大好きなのですが、大好きすぎて、スーパーの安売りのものでは、満足できないそうで。
ときどき、夫のおばあちゃまから、化粧箱に入った上等の明太子を頂くけど、結構なお値段なので、自分たちでは、ほとんど買ったことがありませんでした。
おばあちゃまの買ってくる化粧箱のメーカーを必死で思い出し、その売り場へ。
で、贈答用ではなく、簡易パックの端が切れたものの太い4腹を、1000円で購入しました。
しみじみと豊かさを感じる、幸せな食卓
翌朝、辛子明太子のおかげで、とても幸せな朝食になりました。
夫も、大満足。
きちんとしたメーカーの辛子明太子は、確かに、旨みが強く、風味が豊かで、塩辛さやピリ辛だけで押してこない。
白ご飯とお味噌汁と、ため息が出るような、おいしさでした。
デパートから帰った日は、帰ってすぐにトンカツ肉を筋切りし、黒酒をスプレーして食べるまで2,3時間ほど冷蔵庫におき、さらに焼くときは、黒酒で蒸し焼きにして、やわらかくておいしいトンテキにして、頂きました。
やっぱりいい豚肉は、脂身のところが甘くておいしい。
身がしっかりしてるのにやわらかく、しっかり味がする地ダコも、スライスしてしばらく黒酒をまぶしておき、三杯酢にも黒酒を加えて、酢のものにしました。
黒酒に漬けておいただけで、直前の工程はささっとなんだけど、とってもおいしく、幸せな夕飯でした。
値段という数字に頼った価値判断だけでなく、品質を判断できる、自分の基準を
せっかくもらった商品券を、消えてしまう食料品に使うなんて、もったいない!
そんな先入観を捨てて、「いつもは考えもしないような、値段を心配せずに質のいい食材」を選ぶのは、なんだか大事な事を思い出させてくれた感じがしました。
他にも、昆布やワカメなど乾物系や、調味料、ベーコン等の加工肉、輸入食材やお酒なんかも、上質なものが買えたら、いいですね。
自分の中の豊かさの感覚や、本当に質がいいものを選ぶ感覚を再確認してアップグレードしてくれる、お値段以上の体験でした。
いつも、いかに「値段」という数字に、価値基準を頼っているか、実感しました。
本当の品質を、「自分の基準で」判断できる大人でありたいものです。