kurashito~暮らしと

暮らしが幸せになるためのことを、日々追究しています。

<今週のお題>愛用しているもの。「ONA-TISS社のバスクリネンで作った、ギャルソンエプロン」

バスクリネンのギャルソンエプロン

今日は初めて、はてなブログ提供の「今週のお題」で記事を書いてみようと思います。

 

私が愛用しているのは、3~4年前に訪れたフランスバスク地方で買った「ONA-TISS社のバスクリネン」に自分で紐を縫いつけて作った、ギャルソンエプロンです。

我が家のキッチンのフックにいつもかけてあって、早起きして眠い目をこすりながらお弁当を作るときも、一日の最後にキッチンの床を拭いたりするときも、毎日毎日、一緒です♪

丈夫なワッフル生地なので、カラっとしていて乾きやすく、洗いこむたびにボーダーの凹凸の味も出て、ますます愛着が増します。
毎朝毎晩、この丈夫なバスクリネンを前にかけ、紐を一回後ろに回し、前に回してからきゅっとリボン結びして家事にとりかかると、遠い海の向こうのステキだったバスクの風景が脳裏をよぎり、なんだかうれしくなってくるのです。

愛用しているもの、というより、あの旅以来の、私の相棒。
このエプロンと、これからも末長く一緒にキッチンに立ちたいと思っています。

 

3~4年ほど前、夫と、スペインバスクのサンセバスチャンへ旅行をしたとき、そこからバスでフランスバスク地方の海辺の小さな街、「サンジャンドゥリュズ」にも日帰りで足をのばしました。

一周するのに15分ほどしかかからない小さな町ですが、夏は多くの観光客でにぎわうようです。というのも、私たちが行ったのは真冬の2月。吐く息が白く、氷点下の粉雪が舞う、サンジャンドゥリュズでした。

同じバスク語を話すバスク地方とはいえ、やっぱりスペインバスクとは趣が違って、バターたっぷりの生地にカスタードが入った郷土菓子のガトーバスクや、夏のリゾート気分の履き物、エスパドリーユや、バスク地方の辛みの少ない特別な唐辛子の粉、エスプレットなど、道端の小さな看板ひとつひとつとっても、ちょっとこじゃれたフランスらしさが漂う、とてもかわいい街でした。

 

サンジャンドゥリュズで私が楽しみにしていたのは、布!
バスクリネン」といって、伝統的な技術で作られた独特のボーダー柄の丈夫なコットンが、有名なのです。

フランス南西部からスペイン北部にまたがる独自の文化を持った地域、バスク。美食の街として知られるこの町で伝統的に作られる織物は“バスクリネン”と呼ばれ、町のショップやレストランでもたくさんのリネンが溢れています。

かつては家の財産である牛の背にかけて日よけや虫除けに使われていたもので、しっかりとしたやや厚手の生地と大判のサイズが特徴です。 リネン(麻)製だったものが今では使い心地の良い綿製となり、そのデザイン性と質の高さが人々を魅了しています。

オナティスのバスクリネン / DEAN & DELUCA ONLINE STOREより)

 丈夫で、キッチンで使いこむ布にもってこいのタフさ、なんとも趣深いそのボーダーの配色と太さ。

 

こんなタグがついています。

バスクリネン

バスク地方の「ONA-TISS」という、唯一の伝統的なバスクリネンを作り続けているメーカーです。

この布を、小さなONA-TISSのお店で見つけた瞬間、これをエプロンにしよう!とひらめき、自分用のお土産にしました。

Ona?tissとはバスク語で‘良き織り物'という意味だそうです。
その名のとおり、このメーカーでは糸を紡ぎ,生地に仕立てるところまでの全ての作業を現地で行っています。昔ながらの伝統的製法で、全ての作業を現地にて行っているのは今やOna?tissだけになってしまったそうです。(隣のベアルン地方には同様の製法を保っているメーカーが2社あるそうです。いまやバスクの名物となっているバスクの布は、このベアルン地方が発祥の地だそう)

製品には全て‘Tissé en France, au Pays Basque'(フランス・バスク地方で織られましたという意味)のラベルがあるのですが、こう表記できるのはバスクではこのメーカーのみだそうです。
実際に手に取ると、しっとりとした手触り、洗濯後はもっとふっくらとなり、もともと織りの入っている生地のため、どんどん柔らかく、風合いが良くなっていくのが分かります。
(Mantaserというラインのシリーズのみは平織りとなりますが、入っている7本線は浮き出た感じになっています。)

青・赤のベーシックな色はもちろん、リネン色(ベージュ)、オールドローズ、空色など、どの色も本当に色出しが美しい。 バスクを訪れ、様々な店を回り布を見ましたが、この色の美しさに一番惹かれたのが、(そして大きな町にはあまり置いていなかったことも)お取り扱いを始めた大きな理由でした。 実際に使い始めて、そのしっとりとした手触りを再認識したという感じです。

Ona-tiss社は1948年、下の画像のMayalenさんのおじい様によって始められました。 そして6年前、Mayalenさんとそのご主人が跡を継がれ、以前とは違った新しいラインの製品も作り出しているとのことです。昔ながらの製法で生地を作っていくのは、大変な労苦を要するけれど、それを誇りにしている、と熱く語るMayalenさんです。

plum basque linen バスクリネン(バスク織り)いついてより)

ONA-TISSは、バスク語で、「良き織り物」。ステキですね。

こちらもONA-TISSのバスクボーダーですが、ピンチで提げてキッチンの目隠し用に使っています。
丈夫なコットンなので、こうやってガンガン洗えちゃうのも、なんかカッコイイんですよね。

バスクリネン

 

サンジャンドゥリュズには、小さい町なのにいくつもバスクリネン屋さんがありました。

その中のHELENAというお店では、こちらを買ってきました。

バスクリネン

バスクリネン屋さんは、それぞれに個性がありました。

ポップでかわいくていかにもお土産物、という感じのお店。
デザインがクールで雑貨への仕立てが多く、テクノなんかがかかってるモダンなお店。
ONA-TISSのような、伝統的なお店。
そして、HELENAは、シンプルで上質な感じのもの、ちょっといいプレゼントにしたいようなものが多いお店でした。

この布は、生地にも模様が入って高級感があり、ボーダーもしっかりしていて、ちょっと上品。なので、玄関からリビングに入るとき目に入るところに使っています。

 

衣・食・住。
すべてに個性があり、魅力的なバスク地方
道行くバスクの人たちは、みな穏やかにその土地の生活を楽しんでいるように見えましたが、海だったり山だったり、何かその土地との強い絆を、語らずして語る、ステキな人たちに見えました。

 

語り尽くせないことばかりですが、また追々バスクの事も書いてみたいと思います。

 

 

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