映画『アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー』。~自分らしく、一生フルにワクワクし続ける事は、究めるほどに世界を幸せにするし、生かされてきたことへの、究極の感謝。
映画『アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー』。
<自分らしく、一生フルにワクワクし続ける事は、究めるほどに世界を幸せにするし、生かされてきたことへの、究極の感謝。>
細かい霧の様な小雨をときどき感じながら、傘はささない。
でも空気自体が水をはらんでいて、目ざめたばかりの道端のアジサイが、恥じらいながらそれぞれの持つ色を帯びていく。
そんな梅雨間近の水曜日、ひとりで映画館に行ってきました!
ひとり映画は、独身時代以来、ほとんど10年ぶり!!!
観た映画は、『アイリス・アプフェル!94歳のニューヨーカー』。
トレーラーにも取り上げられている場面ですが、アイリスがまだ学生の頃、あこがれのお店のオーナーから言われた、「あなたは美人とかカワイイとかじゃないわね、でも・・・」
"but doesn't matter. you have STYLE !"
=でもそんなの関係ないわ。あなたはセンスがある!
styleって、日本語の「体型がいい」とかのスタイルだけでなく、スタイリッシュとか、オシャレとか、センスや感性がある、みたいな言葉で、「あなたにはstyleがある!」と言われるのは、「あなたは、他の誰とも違う、ひと味ちがった、個性的でキラリと輝くステキなセンスを持ってる!」という誉め言葉。
まさに、アイリスにぴったり、最高の誉め言葉ですね。
右に左に、くるくると目を輝かせながらファッションショーのランウェイに見入る姿は、80~90代とは思えない、まるで5~6歳の子どものよう。
車いすに乗ってでも、ハーレムのトライバルな店に、買い物に。
民族衣装や、ジャラジャラのフェイクなネックレスなんかも、実は、お金に物を言わせて手当たり次第に買っているわけではなく、めちゃめちゃ吟味して、値段交渉もして(アイリスが言うには、良い物に対しては、安いものでも値段交渉せずに買うのは、逆に失礼なんだそう)から、買う。
広い年代の人々に囲まれて、会話にはいつでもちょっとだけシニカルなユーモアを交え、みんなを笑顔にする。
うれしくてオーマイガー!ってなって、投げキスをする。
いくつもあるマンションの部屋は、ものすごい量の、世界中の変わった服や、人形なんかでいっぱい!というか、ゴチャゴチャ。笑。
でも、それでいて、旦那さまをして、
「人生がまるで美しい旅のようだ。子どもみたいな妻ともっといろんなことをしたい!」
と言わしめる。
ほんとに、アイリスそのまんま、誰にも気を使わず、遠慮せず、堂々と自分を極めて、自然に生きることを貫いて、でもそれがガツガツしてなくて、ただただ子どものようにワクワクしているだけで、その結果、まわりを、世界を、どんどん幸せにしていく姿、でした。
ファッション自体はマネするには個性的すぎるし、ミニマリスト的な志向とは正反対だけど、彼女の存在自体に、素直に感動を覚えました。
実は、アイリスに密着取材みたいにしてこの映像を撮った、アルバート・メイズルス(アイリスに言わせれば、イケメンで女子たちが離れなかった)という監督も、同じく80代。
この作品は、彼の遺作となったのですが、その80~90代の活躍ぶりにもびっくりします。
私の夫のおばあちゃんも90代で、アイリスと同世代。
頭が下がるほど元気で、お正月には毎年豪華なおせちを作って、家族にふるまったり。
今年のお正月のおばあちゃんのおせちは、こちらから(↓)
たまに会うと、手の込んだ料理でもてなしてくれたり。(↓)
庭の草取りをしたり、お笑いのテレビを見て笑ったり(芸人さん情報については、私たちより数段詳しい)、おいしいものは大好きだし、ビールだって飲んだり、電車に乗って街まで出かけたり、ひとりで家のことをなんでもするのでいまだ現役一人暮らしだったり。
やっぱり、変化に柔軟で、外の世界にずっと好奇心を持ち続けるって、ステキだなと思います。
自分のセンスを信じているから、妥協しない。
自分の責任で、自分の思うように、どんどんやる。
一生をフルに活用して、ずっとずっとワクワクし続ける。
その姿って、どんな言葉や行為にもマネできない、本当の意味での、生まれてきたこと・生かされてきたことへの感謝かもしれないと、私は思いました。
その感謝が(本人は無意識なぐらい)純粋であればあるほど、ただただ夢中になり、その自分らしさはどんどん深く究められていくので、そうやって生まれるその人オリジナルのホンモノな価値が、世界中で共感され、認められて、それによって世界中を幸せにすることもできる。
それは、誰でもが憧れ、でも、実行できる生き方かもしれないと思います。
今現在の状況はどうあれ、今この瞬間、1秒をどういう気持ちで「生きて」いるのかは、自分自身がハンドルを握っているのであり、自分がハンドルを握っている以上、いかようにも未来を「生きる」事はできるからです。
一度映画を見て感じると、アイリスのシンボルの眼鏡と時代や地域を越えた自由なファッションを見るだけで、その忘れがちな「自由さ」も、思い出すことができるようになりました。
映画の前に、夫と一緒じゃないので、久々、かわいく女子向けのワッフルのお店などにおひとりさま。
グリル野菜と、小さな牧場で丁寧に作られた特製ウィンナーに、マッシュポテトのペーストがかかり、ワッフル生地にもパラリとふられた胡椒がベストマッチな、逸品。
おかずワッフルも、おいしいですね!!!
ご飯や副菜諸々盛られたランチプレートにも魅かれましたが、ここは、初志貫徹。
自分のstyleを信じて、最初の直感で気になった、このワッフルを注文して正解でした!
お好みでメイプルシロップもつけてもらえて、ちょっとだけ脇によけておいたワッフルに、最後はいつものメイプルをたっぷりかけて、ちゃっかりデザートまで頂ける仕組みです。
ジューシーで旨みが滋味深くあふれるウィンナー。
もっちりした生地が、甘いのではなく胡椒ですっかりおかずになっているワッフルの食感。
添えてあるお店の自家製ピクルスがおいしくて!
それから帰って、我が家でもピクルスを作ったりしたのでした。
映画を見てから、いつものコーヒースタンドにも。
いつもどおりおいしくて、でも、レジ横にあった見なれないショートブレッドが、ほんとうにおいしかったです!
写真を撮り忘れましたが、バター風味のショートブレッドに、ザクザクのヘーゼルナッツが入っていて、ヘーゼルナッツの香りがふんわり♪広がります!
15年以上切ってもらっている美容師さんのところでお世話になり、本屋で雑誌を見たり、また手芸屋でテーブルクロス用のはぎれを見たりして、帰りにはちゃんと夫が大好きな、明太子の切れ子をデパ地下で買って。
あっという間の街歩きでした。
やっぱり映画館の、あの独特の雰囲気と、大きな画面や音の美しさは、好きです。
最近はデジタル作品ばかりですが、古いフィルム作品の、空気まで変えてしまうような魔力には、やっぱりしびれます。
私は、94歳まで、あと58年も(!)あります。
今日、今から、どう生きるかなんて、私がそのハンドルを握っている以上、実は、限りなく自由なのです!!!
私も、you have STYLE!と言われる人でありたいな。
人生にワクワクし続けたいな。
そんな元気をもらった、ステキな一日となりました!
<はてなブックマークへの返信>
料理が楽しみって感じられる男性って、ステキだと思います!
奥さんや子供たちをいっぱい幸せにしてあげられると思います〜。
これからも楽しみにしています♪