基本のバゲット挑戦2回目!遅ればせバレンタイン、なかしましほさんのガトーショコラ。鶏と大葉とチーズの春巻き。コーヒー2杯に、思う。「選ばれるもの」。
基本のバゲット挑戦2回目!
風の強い日や寒の戻りもあり、九州南部もやっぱり、三寒四温。
時にはうららかな日もはさみます。
そんな午後には、春間近な鳥たちの声が聞こえてきたり、道すがら、知らない種類の桜がほころんでいるのを見かけるようになりました。
まだ枝ばかりのソメイヨシノの群生も、遠くから見ると、ぼんやりとピンクのもやがかかっているようです。
茶色くてカサカサしていた田畑は、ちょっと見ない間に一面の明るい緑色のじゅうたんに変わり、あぜ道の菜の花の黄色も、青空に映えるといっそう明るく感じます。
お天気さえ良ければ、なんとなく心が浮かれ始める、そんな2月の下旬です。
先週末は、毎週未熟なバゲット続きもね…、と、ふつうのプチパンを焼こうと思ったら、まさかの普通の強力粉が足りない…。
これは、バゲット修行頑張れ、ってことね!と思って、2週連続で、基本のバゲットに挑戦しました。
こちらの本の、まずは水分量少なめ、「基本のバゲット」に挑戦しています。(↓)
ゆっくり発酵 バゲット&リュスティック (少しのイーストでつくるパン3)
- 作者: 高橋雅子
- 出版社/メーカー: PARCO出版
- 発売日: 2008/11
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 8回
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前回は、生まれて初めてのバゲット挑戦でした!
イメトレしながら慎重にベストを尽くしたつもりでしたが、なかなか思ったようにはできませんでした。(↓)
前回の反省から、
- 一次発酵で冷蔵庫に入れる前、湯煎で予備の発酵をもっと促しておく。
- 成形前に長方形に伸ばすところをもっと正確に。
- 巻きすぎないようにする。
- クープをタテに5本正確にいれる。
に、気をつけてみました。
前夜の捏ねのあと、一次発酵で冷蔵庫の野菜室に入れる前、平均35℃を保つように湯煎して、ボウルの半分ぐらいまで発酵させてみました。
そして、慣れないバゲットの成形、やっぱり動画が見たいな、と思い、youtubeで検索。
もっと加水の多い難しいバゲットの動画ですが、とりあえず、パン教室の先生が公開しているバゲット作りの動画を視聴してみました。
感想は、ほぉー。すごいなぁ・・・。
と、まだまだ参考になるとかマネできるというレベルではないのですが、なんとなく、
生地をのばしたい時に生地の下に手を入れて広げるようにのばす、とか、
押さえる具合とか、
打ち粉を振る手つきとか、
文章にならない感じを少しつかむことができました。
初心者はそれすら分からないので、大変なのです!
また、一次発酵をきちんとすることが、成形しやすい生地を作る、という基本も改めて確認。
前夜の一次発酵前の湯煎がよかったのか、よく発酵した生地は前回よりも扱いやすく感じました。
分割してきちんと長方形にしたあと、巻きすぎないように成形して、今回は、5本のクープを入れることができました。
でも、ふと、思ったのです。
せっかく銅板(↓)で熱伝導率をよくしているのに、
ある程度の厚みのある、シルパン(シリコンの網状の繰り返し使えるオーブンマット↓)を敷くと、
銅板の熱伝導の良さを消すのではないか・・・?と。
で、急遽、銅板に紙のオーブンシートを敷いて、そこに生地を据えた後にクープを入れようとしてしまいました。
・・・どうなるかというと、紙のシートが銅板の上で滑って、まったくクープを切るどころじゃありません!
それであわててシルパンに移し、ついでにクープも、クープナイフを寝かせるのを忘れ、起こして引いてしまいました。
結果、あまりエッジの立たない、素朴な(笑)クープが開きました。
でも、クープ自体、開いたことは開いて、上から見ると、なかなかかわいいバゲット、焼けました!!!
何より、発酵がよかったせいか、クラムの味が良く。
おいしいバゲットになりました。
しかし課題は、底割れ!
横も底も割れてしまい、思い起こすと成形後の布どりの発酵の段階で、ちょっと横にヒビが入っていたような気が。
一次発酵の不足?か、巻きがキツすぎるのかな、とも思います。
底のとじも甘いのでしょう。
底割れに関しては銅板のよさをもっといかすのがいいのかもしれません。
なので、次回は、パンマットの上でクープまで切ってから、
やっぱり紙のオーブンシートに移して焼いてみようと思います。
焼き色も薄かったので、オーブンの温度も要検討。
次回は、
を、こころがけてみようと思います!
かぼちゃのポタージュと目玉焼きと一緒に、頂きました。
まだまだ下手ですが、自分で作ったバゲットが休日の朝食に乗るなんて、ちょっと夢のようです。
次回はもっとおいしいバゲットが焼けますように!
粉は、フランスパン用のリスドオル、ドライイーストは赤サフを使いました。 (↓)
遅ればせバレンタイン、なかしましほさんのガトーショコラ。
今年のバレンタインは、火曜日でした。
ちょうど夫が忙しく帰りが遅いことが分かっていたので、その日ではなく、その週末にゆっくり、遅ればせバレンタイン、することにしました。
今回は、なかしましほさんの『みんなのおやつ ちいさなレシピを33 』から、マフィンカップで作るガトーショコラを作りました。(↓)
みんなのおやつ ちいさなレシピを33 (Hobonichi books)
- 作者: なかしましほ
- 出版社/メーカー: 東京糸井重里事務所
- 発売日: 2013/10/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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このレシピのいいところは、マフィンカップで3個分だけ、できることです!
2人だとホールでは多いかな、とか、大きいというだけでなんだか作るハードルが上がってしまうものですが、このレシピだと、少人数で食べても無駄が出ません。
ハードルの低いレシピですが、薄力粉を1gも入れずにココアや溶かしたチョコなどで作る、ちゃんとした「ガトーショコラ」です。
それと、シンプルな材料、たとえば「油」とだけしか書いていないので、手軽にサラダ油で作るのもいいし、とびきりの菜種油で作るのもいいし、それぞれの好みで自由がきくこと。
今回は、毎年使っているオーガニックフェアトレードのピープルツリーのビターチョコ、
それにいつも愛用している菜種油や、
夢ごこちな香りのするラム酒を入れてオトナアレンジにしてみました。
焼き上がってからしばらく冷蔵庫で冷やしておき、金曜の夜、夫と一緒にデザートとして食べました。
スタジオエム(スタジオm/studio m') |フェルメ [Ferme] 6.5"round(6.5"ラウンドプレート) 全2色 アメ|洋食器 お皿 プ...
- 出版社/メーカー: マルミツ陶器
- メディア: ホーム&キッチン
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上に粉糖をかけて、素朴な見た目です。
でも、ほんっとに、おいしいガトーショコラでした!!!
すべて厳選して納得した材料でシンプルに作ったガトーショコラは、イヤなもたれや後味がまったくなく、すーっと体になじみ、夜でもまだまだ食べられます!
至福だねぇ、と言いながら、夫はおかわりしていたので、結局ホールで焼いてもよかったのかな???
とてもおいしかったので、冬季限定のピープルツリーのチョコがあるうちに、もう一回ぐらい焼きたいなぁと思っています。
鶏と大葉とチーズの春巻き。
なんだか忙しくしていると、夕飯のレシピもマンネリしがち。
なので、ちょっと検索して、いくつかのレシピからイメージをもらい、作った事のないレシピで作ってみました。
とてもシンプル!
鶏挽肉に黒酒と塩コショウをして、細かく切ったチーズとたっぷり刻んだ大葉を和えるように軽くまぜこみ、短冊切りにした長芋、切っていない大葉と一緒に、春巻きの皮で巻き、揚げました。
挽き肉に火が通るように低温→高温でじっくり揚げて、ポン酢で。
パリっ、じゅわ、火の通った長芋は、ほくっ。
春巻きって、おいしいですね!
春巻きの皮が余ったので、昨夜は、刺身用のブリのサクの、尾っぽ方の端を安くで買ってきて、以前のレシピのとおり(↓)、巻いて揚げました。
これまた辛子マヨネーズがよく合って、おいしかったです!
コーヒー2杯に、思う。「選ばれるもの」。
ここのところ、いろいろと忙しく頑張っていたので、髪を切りに街にでた時、ひとりでおいしいランチを頂きました!
私が学生の頃からずっとある、ベーグルサンドのおいしい、路地裏のカフェです。
お客さんも女性がほとんどで、男性には量も少ないと思うので、もっぱらひとりでランチするとき、いつも候補にあがるカフェです。
前回は去年の秋に行きました(↓)
このお店のいいところは、メインのベーグルサンドはもちろん、付け合わせのポテトサラダやスープやプリンまで、すべて手作りで、とてもやさしいところです。
写真がちょっとブレましたが、チキンとクリームチーズを、セサミベーグルでサンド。
飲み物はハーブティーなんかも充実しているのだけど、その時の気分で、ホットコーヒーに。
ベーグルのむぎゅっとした生地は、たまに無性に食べたくなります。
クリームチーズと鶏肉、それにあうクルミ、シャキシャキのお野菜、ゴマのプチプチ。
ポテトサラダもスープもやさしくて、デザートのミニプリンは、懐かしい固めの手作りプリン。
コーヒーは、カップの底の粉の残り具合から見て、多分コーヒープレスでいれたのかな?
このセットによく合う、とても素直なお味。
今日もおいしかったなぁ。
来られて幸せだなぁ。
と思っていたら、席の脇にチラシが。
春に、ちょっと離れた住宅街に移転してしまうんだそうです。
個性ある路面店があちこちあって、ぶらりと歩きながら、え?こんなところに?!知らない世界が?!という未知の世界との境界を楽しむ、そんな「街歩き」ができる街が、少しずつさびしくなっていきます。
学生の頃、自転車で行動していた私が、あっちの店、こっちの店の前、と、自転車を止めながら、小さな店たちの、ディープで独自の世界の扉を開いてワクワクしていた、そんな昔の街の姿、ちょっと懐かしく思います。
フロアごとにターゲッティングされた、全国チェーンのブランドが整然と配置されている、安全で予測可能なショッピングモールを歩くのとは、またちょっと、違うんだな。
そんな中、髪を切った帰り、お気に入りのコーヒースタンドだけは、そんな私の気持ちを知っているかのよう。
「どうぞコーヒー片手にこの街を歩いてください!」と言わんばかりに、いつもどおり営業していました。
あぁ今日も美しい、カフェラテ。
ここのカフェラテに出会うまで、カフェラテって、苦い強めのコーヒーを、泡立ったミルクで飲みやすくしたやつ、だと思っていました。
それがスタバのカップだったら、オシャレなんだろう。中身は大差ないんだけど。
そう思っていました。
でも、ここのカフェラテは、別格なのです。
日本一をとったバリスタさん、しかも元パティシエさんなので、バランスのとれた、ひとつのレシピとして完成されたカフェラテが飲めます。
口に含んだ瞬間、ミルクの甘い香りとややフルーティーなコーヒーの香りが、それぞれ別個ではなく、合体したひとつのフレーバーとして、感じられます。
苦みをミルクが消しているのではなく、ミルクの甘さと完璧なバランスをとるエスプレッソが、旨みとコクを倍増させながら一体になっているのです。
変なデコボコのない、まるくひとまとまりになったカフェラテという物体が、五感を通じて、ふわっと全身を包むような幸福感を与えてくれます。
もちろん、ほのかな香ばしさ、のどを過ぎ去ったあとの後味まで、時間軸でも計算されていて。
なんだか新宿ベルクの、
迫川尚子さんの『味の形』みたいな話になってきましたが、
味の形 迫川尚子インタビュー (ferment vol.01)
- 作者: 迫川尚子,(よ)
- 出版社/メーカー: ferment books
- 発売日: 2015/12/05
- メディア: 単行本
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完成された調和をもつと、原材料の2つ以上の食材が、1つの新しい食材として合体し、五感にさまざまな感覚を感じさせてくれるのだな、と思います。
私にとっては、やさしいベーグルセットも、お気に入りのコーヒースタンドも、そう。
個々がトゲトゲデコボコしている雑な寄せ集め、ではなくて、複数の材料全体が調和して、新しい五感の幸福を生みだしている。
そこには、繊細な感覚で練られたレシピと、見えない細部への気配りが効いた仕事があるんだと思います。
やっぱり、「うまく言葉にできないけど、ココのがいい!コレがいい!」と選ばれるものって、そこまでのレベルをクリアしているんじゃないかなと思います。
食材ではないのですが、私の漆を使った器の修繕も、そうやって五感で幸福を感じられるようなレベルを目指すつもりで、やっています。
黒呂色を下塗りした、マグカップ。これがうまく硬化したら研いで、やっと仕上げに入ります。(↓)
楽しい、と、継続、は、足し算でなくて、きっと、掛け算。
パンも、暮らしづくりも、料理も、お菓子作りも、器の修繕も、自分が「コレがいい!」と選べる、言えるものを生み出せるようになりたいので、めげることなく、飽きることなく、挑戦し続けています。