いつものナムルを、ベトナム風アレンジ。カタクチ(タレクチ)イワシで、自家製アンチョビの仕込み。田舎の恵み。陶磁器の漆での修繕、コーヒーブレイク。
いつものナムルを、ベトナム風アレンジ。
やっと桜が開花したと思ったら、いきなり花散らしの雨です。
蒸し暑いのやら肌寒いのやら、よく分からないまま、静かな朝にカエルの鳴き声が聞こえてきました。
先日図書館で借りた、ベトナムおかずの本。
まだ何も作っていませんが、ヌックマム(ナンプラー)をベースにした、基本ダレの作り方が載っていたので、ちょっと利用してみました。
なるほど、家にあるいくつかの調味料をヌックマムに加えていくことで、ベトナム料理の五味(塩味、酸味、辛味、甘味、うま味=コク)をとりこんだ、あの、甘酸っぱ辛い、おいしいタレがすぐにできました!
待てよ、これを使ったら、韓国料理のナムルを、ベトナム風にアレンジできるのではないか?と思って、思いつきで、やってみました!
いつものナムルを、ベトナム風アレンジ!
まずはいつも通り、もやしをたっぷり茹でます。
今回は色付けに刻んだニンジンも一緒に茹でました。
茹であがったら熱いまま湯をよく切り、ボウルでゴマ油と混ぜ、その後に、ナンプラー・砂糖・お酢・レモン汁をよく混ぜたもの、にんにくのすりおろし、赤唐辛子の輪切り、ピーナッツをすり鉢で砕いたもの、庭のニラ少々とパクチーを粗く刻んだものを合えました。
初めての実験料理なので、味見をしながら、砂糖を足したり(思ってたよりも砂糖を多く加えました)、最初はレモン汁だけだったけど酸味が足りずに米酢を足したり、いろいろしながら、あえていきました。
その辺は慣れた日本の家庭料理のようには、なかなかいきません。
それでもなんとか、いいかな?と思った頃には、ナンプラーの強い塩気と砂糖と液体調味料で、ずいぶん汁気の多いナムルになってしまいました。
でも、その汁につけたおひたしかなんかだと思って晩ご飯に出してみたら、その、おいしいこと!!!
まさに、ご飯がエンドレス、お箸が止まりません。
やっぱり、にんにくがきいていて、それにたかの爪のときどきピリっとくる辛さ、甘酸っぱ塩辛い複雑な、でも、どこかエキゾチックでスカッとする味付け、大好きなパクチーの風味、ゴマではなくてピーナッツの砕いたものの香り。
ベトナムの調味料って、優秀ですね!!!
これは、食卓の雰囲気をいつもと変える、ほんとにおいしいもやしの食べ方だと思います!
汁が多く出ることを了承のうえ、また、味見をしながら味を整えていくので、多めに作ることを、おすすめします。
絶対また作ります!!!
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我が家では、この野田琺瑯のレクタングルの深型Sが、ちょうどひと袋分のもやしのナムルにぴったりのサイズなので、ミニトングと一緒に、愛用しています。
油がスルっと落ちるので、ナムルには最適です。(↓)
カタクチ(タレクチ)イワシで、自家製アンチョビの仕込み。
ある日、近所の大きなスーパーの、広い魚コーナーで、見つけました。
タレクチイワシ、今朝獲れたて、ひとパック199円!!!
こんなにたくさん入った新鮮なタレクチイワシが、ショーケースの中でひときわキラキラと輝いています!!!
キレイ!
でも、どんな料理に???
あ、アレだ!!!
いつかは作ってみたいと思っていた、自家製のアンチョビができるかもしれない!!!
とるものもとりあえず、これを衝動買い、と呼ぶのでしょうか、タレクチイワシのパックをそのままレジに持っていきました。
急いで家に帰ってから色々調べて、タレクチイワシ、とは、カタクチイワシのことで、アンチョビ作りができること、また、自家製の仕込み方も分かりました。
こちらを参考に、いきなりのアンチョビ仕込みを開始。
イワシは、鰯、魚へんに弱いと書くぐらいですから、鮮度が落ちやすいです。
なので、加工中もできるだけ、手の熱が伝わらないように、こまめに冷やすようにしました。
まずは、ウロコをとりながら塩水で洗います。
尾から頭のほうに軽くしごくと、ウロコがどんどん取れました。
そして、手開きで三枚に。
参考にしたサイトにあるような、プラスチックの梱包紐がちょうど無かったので、すべて手開きしました。
でも、それほど大量ではなかったので、なんとかなりました。
その後、塩でもんで水を流し入れて洗うのを、3回ほど。
重さを量って、粗塩を準備。
それからキッチンペーパーの上に、一切れずつ、身を並べて水気をしっかりとっていきます。
漬けこむ容器をパストリーゼで消毒して軽く拭き、
冷蔵庫の野菜室に入るような適当な瓶がなかったので、浅くて広い、この耐熱ガラスのタッパーを使用しました。(↓)
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食用アルコールでできた消毒スプレーです。カビや油汚れも落ちるし、濃度が濃いのに食品にも使えるので頼りになります(↓)
容器の底に塩を振ってから、塩と層を作るようにイワシを並べていきました。
これで3~4層ほど。
たっぷり仕込みました!!!
これを冷蔵庫の野菜室で3カ月ほどじっくり発酵させて旨みを引き出した後、よく店で見かけるような形に、瓶のオリーブオイル漬けにします。
そこからは割と長期保存できるようです。
なので、今回仕込んだものが食べられるのは、夏以降!
そして吉報がもうひとつ。
イワシを漬けていく間、容器にたまってくる汁が、なんと、魚醤、さきほども出てきた「ナンプラー」そのものなのだそうです!
アンチョビを仕込むと、もれなくナンプラー(ヌックマム)がついてくる!
アンチョビは、オイルパスタに入れるといい塩味を出してくれるし、
トマトのマリナーラソースのパスタに使って、ケイパーと一緒にプッタネスカにしてもいいし、
さらしたタマネギなんかと一緒にポテトサラダに入れると、ぐっと大人味に。
キャベツとスープにしてもいいし、
冬は火を通したじゃがいもと長ネギとアンチョビに、生クリームをかけて、上にチーズをかけ、オーブンで焼いたら、大人味のグラタンに。
おうちでピザを作ったり、ピザトーストにするときにアンチョビを使うとおいしいし、
アンチョビバターにしてクラッカーやバゲットの薄切りに乗せたりしたら、悶絶のおつまみにも。
アンチョビの旨みが移ったオイルごと使うと、いろんな料理がおいしくなります。
そんなになじみがない、と思われがちなアンチョビですが、いつもの料理に使ってみると、ちょっと大人味になり、ちょっとお酒にあうようになり、とってもナイスなヤツなのです。
たくさんできそうなので、瓶詰めするときは、家族におすそ分けすべく、小瓶にいくつも作りたいなと思っています。
夏が待ち遠しい~~~!
その新鮮な魚がたくさん並んだショーケースで、別の日に見つけました。
赤ナマコ!!!
私、ナマコなんて今まで食べたことがあったかどうかも記憶になかったのですが、いつもは巨体が大きな水風船の中に入っていいお値段なのに、その日はどうしたことか、すごく小さなかわいいものが、簡単なパックに入って安くで売っていました。
これはチャンス!
と思って、またまた衝動買い。
家に帰ってからさばき方を調べ、これまた生まれて初めて、赤ナマコをさばきました!
この、どう見ても気味の悪い、ぐにょぐにょヌメヌメの物体を、最初に食べようと思った人がスゴイ!と思いながら。
歯ごたえがいい程度にスライスして、ポン酢をかけ、もみじおろしと刻んだネギを添えて。
筋肉の塊のようなコリコリを味わっていると、海の風味がし、なんだか大切なミネラルなどをたくさんもらった気がしました。
漁港直送のお魚は、その日の水揚げ次第で、何が入ってくるのか読めません。
また、新鮮さが命のお魚は、見かけたら衝動買いして、帰ってから調べてすぐに取り掛かる反射神経が必要です。
でもそれだけスリリングで、ワクワクするし、楽しくもあります!
この年になって、しかも結婚して10年近くたって、「生まれて初めて!」を毎日のように体験できるのは、とても幸せな事だな、と、気まぐれな魚のショーケースをのぞくたびに、思っています。
田舎の恵み。
これは、ある日、ひとりで買い物に出かける前の玄関の様子です。
灯油タンク、湧き水タンク、そのためのタオルも持って、もみのコンバイン袋とお米の紙袋、クーラーボックス、マイバッグ複数。
これらの大荷物を全部、小さな軽自動車に積み込んで、出かけます。
そして、大豊作で、帰ってきます。
精米してたら、偶然、順番の前が大家さんで、「自分たちで精米したら、おいしいよね~」と、田舎の幸せを共感したり。
この季節、直売所に行けば、甘みと酸味の濃い小粒のいちごが安く手に入ったり。
地鶏屋さんに行けば、一年中おいしい鶏刺しが二人分でたった360円、鶏ごぼう炊き込みご飯にするとおいしい地鶏の細切れが100円で買えたり。
複数個割って一度にフライパンに流しても、モリっモリっとひとつずつが丘のように盛り上がる、超新鮮な有精卵が、いつでも近所の自動販売機で買えたり。
誰が汲もうが汲ままいが、どんどん湧いては、こんこんと流れ続けている湧き水を、タンク5つ分、無料で頂いて帰ったり。
この田舎の小さな町に引っ越してきて3年目ですが、毎日、本当に幸せを感じています。
人間は、生き物。
だから、毎日の生活の場所は、適度に自然と近い方が、心地いいし、「氣」がよくなる、「元気」になる、と、単純に実感します。
田舎に居ると、街で感じていた無意識のストレスが、ポーンと無いことに、びっくりします。
それは、人や建物やモノの密度なのか、見えない電波や電気なのか、空気なのか、よく分かりませんが、ポーンと、何か、無いのです。
以前、街に住んでいた頃は、それを感じるために、休日ごとに田舎へ遊びに出かけていました。
そして、街へと帰る。
でも今は、毎日が、ポーンと無い、自然に近いところで生活して、帰ってくるところが、田舎、なのです。
そうやって田舎に住みながら、1~2週間に一回ほど、街に出ています。
文化や情報や人やモノが集まってて、直接触れて、また自分の世界を広げることができるのは街だから、やっぱりたまには街にも出たい。
街へ40~1時間ほどのこの町なら、それも可能です。
この田舎の町にある、向こうの山までずーーーーっと続く、広い広い畑の真ん中の道を、車で走るのが、大好きです。
信号もほとんどなくて、空はこれでもかというぐらい広く、毎日毎日、空の劇場を上演中。
その景色に広がる無限の可能性や、微生物レベルから息づく命の数の多さ。
人が努力してなんとかしようなんて鼻で笑われるような圧倒的な自然の力。
どんなに難しい顔をして悩んでいても、無条件にそれに抱かれてみんな生かされている事を、運転席に吹き抜ける春風の中に、感じます。
正確にいうと、思い出します。
陶磁器の漆での修繕、コーヒーブレイク。
以前も書きましたが、漆を使って、陶磁器の修繕をしています。
ずいぶん前に預かった、ツユクサの柄の、飯椀。
古い陶器で、割れ方がまるで植物の弦のようだったので、それを活かそうと、漆で接着し、ほころびを埋めた後、ほとんど息を止めて集中して、呂色漆で細い細い線を描きます。
まだ下地の状態ですが、艶消しの銀で仕上げるつもりです。
ほっこりとしたカップのふちのカケ。
これも、一段階に1~2週間ぐらいずつかけながら、下地で埋め、研いで、また埋め、下地を塗って、と、手際の悪さもありますが、何カ月もかけてここまで来ました。
まだ、曲線がもともとの淵に添っていないので、手直し中です。
黒の艶のある漆だけで、なじみの良い仕上がりになりそうだなと思い、金や銀を使わなくても、漆ってそれだけで美しいな、ということにハッとしたり。
器として、食べ物や飲み物をいれた状態を想定して、かつ、もとの器の意匠をこわさない、むしろもっと引き立てるような仕上げをするために、悩み、集中し、神経を使います。
それには、力づくでなんとかする、のではなく、もともとの器の持っている魅力や美しさや懐の深さなどを信頼して、添うような修繕が大事だな、と、最近よく思いながら、試行錯誤しています。
そんな作業の途中で、最近よく、コーヒーを淹れます。
自分のためだけに、一杯だけ、豆から挽いて、お湯を沸かし、カップをあたためて、ちょっと冷ました湯で、丁寧にドリップして。
作業の合間には、その時間こそが、癒しです。
水は、汲んできた湧き水。
極めて素直な軟水です。
なので、特に、汲んで来たその日にコーヒーを淹れると、口に含んだら雑味がまったくなく、コーヒーそのものの風味を楽しめて、のどに送ると、そのまますーっとしみわたって消えてしまって、余韻の後味だけが静かに残って、驚きます!!!
つい、用意したお茶うけをパスして、コーヒーだけを静かに味わって飲み干してしまうほど。
ほんとに、おいしい。
静かな感謝がわく、毎日です。
<はてなブックマークへの返信>
id:taroandjiroさん
ブクマ、ありがとうございます!
お返事遅くなりました。
私も手作りアンチョビ、食べたことないので、めっちゃ楽しみです♪
副産物のナンプラーも。
意外といろんなもの、自分でも作ることができるんですよね。
楽しみたいです!