黒胡椒でスパイスのアクセント、極上フレンチトースト。なかしましほさんの、濃厚、チョコレートの”ざっくり”シフォンケーキ。今だけの贅沢、生カモミールティー。 山奥のカフェへ、結婚10周年。武家屋敷カフェで、極上わらびもち。
黒胡椒でスパイスのアクセント、極上フレンチトースト。
GWが終わり、片づけたり、髪を切りに行ったり、生活を日常モードにしながら用事をこなしていたら、あっという間に一週間が過ぎようとしています!
GW期間中に作ったもののなかで一番おいしかったものは、フレンチトーストでした。
5日間の中で何日かは夫が会社に行かなくてはいけなかったり、完全に休みの日にも、いつもの休日のバゲット・スープ・卵料理、の朝食が続くとさすがに飽きたりするので、今回の連休は1日だけフレンチトーストの朝食にしました。
もうずいぶんと買っていない、スーパーのふわふわの厚切り食パンの2枚入りを買ってきて、新鮮な有精卵の自販機からうみたての卵を用意。
卵は一人2個ずつ、てんさい糖、隠し味程度の塩、牛乳を加えて溶き、最後に気持ちだけ、ラム酒をたらり。
このたらり、が、極上の香りをつけ、大人のフレンチトーストにしてくれます。
このダークラムは、本当に上質で夢見心地な香りがしますが、30mlのとても小さな瓶で売っているのでお手頃で、もう10本はリピートしました!(↓)
お酒を入れたくない場合は、バニラビーンズでも。
バットにはった卵液に、厚切りの食パンを浸し、しばらく置きます。
裏返したり、崩れない程度に(特に外側、耳の方)指で押して、卵液がほとんどなくなるまで、食パンに染み込ませます。
あらかじめよく熱したフライパンに、最後にバターを投入。
バターが半分以上溶けたら回し広げて、そこに、浸った食パンを(卵液が残っていたらそれも一緒に)!
弱火にして、好きな具合まで焼きます。
皿に取り出したらシナモンパウダーをふりかけ、そこでひとつ、アクセント!
思いつきで、黒胡椒をパラリ、と振ってみました。
できたら、香りが立つ、引きたての黒胡椒を。
歯がセラミックでシンプルな構造のミルは使いやすいので、我が家で愛用しています。(↓)
フレンチトーストに、黒胡椒?!
と思われるかもしれませんが、大人用でしたら、ぜひぜひ、お試しください。
あくまで、ほんのちょっとだけ、パラリ、です。
あま~い香りのふんわりとやさしい甘さのフレンチトーストに、ほんの少し黒胡椒が入ることで、きゅっと味を引き締めて風味に立体感を生み、より、甘さや香りを楽しむことができました!!!
あとは食卓で、お好みの量のメープルシロップをかけて、ナイフとフォークで、頂きます♪
黒胡椒は思いつきで、今回初めてだったのですが、悶絶するほど、おいしい!!!
卵液のしみ具合も、半熟の焼き具合も、バターの風味も、全部良く、これまでで最高のフレンチトーストが、できました!
書いているうちに、また食べたくなってきます…。笑。
なかしましほさんの、濃厚、チョコレートの”ざっくり”シフォンケーキ。
GW初日は、夫が仕事に行く日で、特に予定はありませんでした。
なので前夜までは、明日はひとりで掃除とかしようかな、と思っていたのですが、突然のメール。
もう10年近く会っていない、大学時代の友達からでした。
「東京から帰って来た。GWどっか行ったりするの?」
しかも今まだ空港だそう。
それからちゃんと連絡が取れたのが、GW初日の朝。
せっかくだから、田舎に引っ越したこの家に遊びに行きたい、ということになり、その子の実家がある峠の下の町まで私が送り迎えをし、午後に我が家に迎えることに。
なので、午前中に掃除したりバタバタしながら、シフォンなら作れるかも!と、焼いておきました。
なかしましほさんの、チョコレートの"ざっくり"シフォンケーキ。
普通、チョコシフォン、と聞くとほぼ、ココアシフォンだと思ってしまいます。
薄力粉と一緒にココアをふるいにかけた茶色のシフォン。
でも、このチョコシフォンはココアパウダーだけでなく、ちゃんと板のビターチョコを湯煎で溶かしたものを卵黄生地に加えてあるのです。
だから、普通のココアシフォンと濃厚さが全然違います!
普通、溶かしたチョコレートのような油分の多いものを生地に混ぜ込むと、メレンゲの泡が消えやすく、うまくふんわり膨らまないのです。
でも、このなかしましほさんのレシピでは、卵白の量を多くしたり、生地を混ぜる手順をいつもとちょっと変えたり工夫をして、ちゃんと濃厚にチョコの味がしつつもふんわりと膨らむ、チョコレートの濃厚なシフォンケーキが作れます。
我が家では、バレンタインが平日の年には、仕事から遅く帰った夫の胃にもたれないよう、ガトーショコラよりも軽く、ココアシフォンよりも濃厚な、このチョコシフォンを作ったりします。
今回、せっかく友達を迎えてコーヒーでもいれるので、今回はお客様仕様で、このチョコシフォンにしました。
彼女とはサークルが同じで、18歳から22歳の4年間、多くの時間を一緒に過ごしました。
でも、ここ10年近くは年賀状のやり取りしかしていなくて、ずいぶん久しぶりなのに、助手席に乗った彼女とは、「おーひさしぶり、元気だった?」と、まるで2~3カ月ぶりのようなノリでした。
大学時代って、ちょっとバイトが、とか、ちょっと恋愛が、とか、ちょっと旅行が、とか、みんなそういう事情は日常茶飯事で、お互い数か月会わなくても、「おーひさしぶり」と、またいつものおしゃべりが始まるものでしたが、卒業して15年たっても、いまだにそれが続いているようで、なんだか笑ってしまいました。
田舎の暮らしの話をしながら、珍しがってコーヒーミルで豆を挽いてくれたり、まだ独身の彼女と未来の話をし、楽しい時間を過ごしました。
また次が何年後でも、こうやって会えるんだろうな、と思うと、またうれしくなる再会でした。
今だけの贅沢、生カモミールティー。
その友達が来てくれたとき、コーヒーの後にも出しました。
庭で咲いているカモミールの花を摘んできてお湯をさしただけの、生カモミールティー。
数個の花にお湯を注ぎ、2~3分蒸らしておくだけで、 こんなに色がでて、夢心地な香りがします!
これはもう、この時期に遊びに来てくれた人の特権。
ちょっとのどが痛かった彼女は、癒される~と、とても喜んでいました。
最近、夫ともよく、飲んでいます。
ノンカフェインで心を鎮める作用があるので、夜飲んでもいいし(若干の利尿作用があるので、寝る直前は注意)、コーヒーでも紅茶でもなく、何か何となく飲みたい、というときに、やさしく、香りがよく、リフレッシュできます。
まったく、自然はどうやってこんな素晴らしい香りを作りだしているのでしょう。
感心してしまいます。
今年も感謝して、しばらく楽しもうと思います。
山奥のカフェへ、結婚10周年。
GWはすっきりと晴れた日が少なかったのですが、10年前のGWに結婚した私たちにとっては、10周年ウィークでした。
10年前、友達を集めて徹夜で音楽パーティーをした、山奥のカフェへ。
毎年、親戚の家を訪れるようにGWにはそのカフェへ遊びに行って、毎年、おめでとう、と迎えられ続けて、10年。
いつか、こんな緑の見えるカウンターでお茶しながら読みものができる家に住みたいな、と思ったり。
カフェのシンボル的なハンモックは、いつも連休中、子どもたちに大人気で。
とても幸福な犬たちが居て。
遊び心がいっぱい、常にワクワクを忘れない、店主さん夫婦が居て。
ちょうど、敷地の中に一本だけ生えているお茶の木に、新芽が。
「たべられるよ」ということで、ちょっとかじらせてもらいました。
さわやかな香気と一緒に、やっぱり、苦みが。
新芽の生命力を、生で感じることができました。
以前は街に暮らして、田舎の山奥のカフェに遊びに行っていました。
でも今は、田舎に暮らし始めて、田舎から田舎に遊びに来ると、なんだかあまり遠くに来た気はしなくて、ちょっと可笑しいのです。
でも、現実味を持って、すぐに今の暮らしに取り入れたい、と思うものをたくさん発見するようになりました。
武家屋敷カフェで、極上わらびもち。
結婚する前後の頃、夫と行ったきりご無沙汰していた、武家屋敷のカフェにも行きました。
今住んでいる町から高速に乗って、1時間弱。
大きな楠がある近くの神社で参拝した後、古い武家屋敷の縁側で、飴色の梁を見上げながら、お茶を頂きました。
まだ蚊もいなくて風が心地よく、すばらしい季節。
開け放った向こうのガラス窓から、日よけのシェードをやさしく風が揺らします。
その向こうには、青々とした、新緑。
ぜんざいやトライフルなどが有名ですが、夫も私も、わらび餅の気分。
コーヒーとわらび餅のセットを頂きました。
天然の枝を利用した、大きなサジ。
黒蜜を入れているお猪口は、八重の貫入が入ったすばらしい質感、裏を見てみると、やっぱり、一流の古い焼き物。
わらび餅の器は、夫は黒、私は朱、いい感じに使いこまれた漆塗りでした。
趣ある武家屋敷で、このしつらえ、もうこの時点で、味わい深いこと、この上ないです。
そして、わらび餅。
…悶絶、しました。
今まで、こんなにおいしいわらび餅、食べたことない!!!
ふるっふるで、ほろっほろで、もっちもちで、香り高い。
夫がひとくち食べて目を丸くし、「何これ!?」と、振りかえったぐらい。
わらび餅、原料のワラビ粉について、詳しいサイトがありました(↓)
蕨・わらび・ワラビ粉とは何か 【京都の和菓子☆ドットコムの蕨・わらび・ワラビ粉とは何かの紹介】
高速に乗ってまでわざわざ訪れ、門構えから趣深い、歴史ある武家屋敷の縁側で、何を供されるか?
それが何かごまかしの、見た目だけこじゃれた、「~風」なものだったら、残念かもしれない。
でもやっぱり、ここまでホンモノでおいしいものだったら、それがわらび餅でもパフェでも、たとえ高くても、「あぁ、わざわざ来てよかった。これを得るために来たんだな。」と、至福の中に深い満足感を感じ、ただただ感謝したくなるものなんだな、ということが良く、分かりました。
店主夫婦は古い知り合いなのですが、そこに妥協しないお二人だということも知っていたので、やっぱり、さすがです。
すばらしい時間でした。
さて、私のいつもの器の修繕風景。
わらび餅の器の漆器の風合いも素晴らしかったですが、まだ塗る前の朱の漆、それだけでも美しいなと、ふと、思いました。
カケやホツレを錆漆や呂色漆で埋め終え、まだ磨きをかける前、それぞれの金粉、銀消粉などを蒔いた状態です。
ここではまだ金銀とは程遠い、輝きのない状態ですが、さらに工程を経て、磨き、仕上げていきます。
接着剤や化学的なパテなどと違って、ものすごく手間や時間がかかりますが、武家屋敷のホンモノのわらび餅ではありませんが、やっぱり、「わざわざ修繕をしてよかった」と思われるよう、妥協せず、ひとつひとつすばらしいものを仕上げていけるようになりたいな、と、思いました。