秋、深まる。カボチャをおかずに。カツオまるごと自家製ツナ。休日のお昼、カンタン激うまニラだれで、ささっとうどん。読書の秋。ガレット屋さんにて。
秋、深まる。カボチャをおかずに。
お彼岸を過ぎ、日ごとに秋らしさを感じるようになりました。
秋雨の晴れ間にいろいろと家仕事をしたり、器の修繕をしたり、お彼岸は夫と私の両家のお墓を2日に分けて出かけたり、夫が忙しかったりするのに生活を合わせたり、諸々用事をこなしたりしているうちに、あっという間に2週間ほど過ぎてしまいました。
まだ緑が多かった田んぼは日に日に黄金色を増し、明け方には寒いぐらい。
地域の農家さんがいつも籾のまま届けてくれる新米もきっと、順調に行けば、10月に入ったら稲刈り。
もう少しで食べられそうです!
今朝、おむかいさんから、頂きました。
「畑におっきいのがゴロゴロ、もう食べきれなくて大変なことになってるから、カボチャ、持って帰ってくれない? あ、その辺に転がってるでしょ、冬瓜、よかったらそれもどうぞ!トロトロに煮たら、おいしいよ!あと、この段ボールいっぱいの柿も…もっともっと、遠慮しないで持っていって!」
だそう!!!
ラグビーボールのような、おっきなカボチャ!と、冬瓜!と、敷地の柿の木になっていた柿を山盛り!です。
夏は山ほどのゴーヤやナスやトマトなどの夏野菜を、何度も頂いていました。
こんなに立派な野菜がゴロゴロな畑を家のそばに持っているなんて、なんて豊か!!!
いつも本当に感謝しています!
実は、今日のカボチャは2個目で、先々週もカボチャを頂きました。
左側の、ひょうたん型の、これまたおっきなカボチャでした!
とっても大きかったので、4分の1に切って種とワタをとり、ビニル袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保管しながら食べていきましたが、傷むこともなく、夫の実家にも少しおすそ分けすることもできました。
とにかく大きくて甘いカボチャで、びっくりするぐらい早くやわらかく煮えました!
しばらく、カボチャ三昧でした。
飽きないように注意しながら、毎日、食卓のどこかに、カボチャ。
- 一番カンタンな、お味噌汁。
- 週末には、タマネギと一緒に煮込んでミキサーにかけて、かぼちゃのポタージュに。
- シンプルに、ほっくりとかぼちゃの煮物。
- 干し椎茸も入れ、おだしをたっぷりにして、高野豆腐を一緒に含め煮にしたり。
- 挽き肉と一緒にそぼろ煮にしたり。
- ご飯がすすむおかずとしては、スライスして蒸しておいたものを、豚の薄切りロースで巻いて、甘辛く炒めたり。
- そして、上の写真右下の、豚肉とししとうと生姜で、甘辛く煮たり。
ご飯がすすむ、「カボチャとシシトウと豚肉の甘辛しょうが煮」の作り方は、こちらから(↓)
ちょうど元気なししとうを見かけたので、昨夜は、いつもよりおだしをたっぷりにして、汁まで飲んでもらう感じで、この甘辛煮を作りました。
遅く帰ってくるともう夜の空気がひんやりとしているので、冷え症の夫はおだしをすすりながらあったまり、ししとうの辛さで疲れがスッキリとれる!と喜んでいました。
カンタンな割に、ご飯が進むいいおかずになる、夏~秋にかけて何年も繰り返し作っているレシピです。
あとカボチャメニューで作っていないのは、きのこなんかと一緒に、秋の天ぷら。
天ぷらといえば、今月号の天然生活、
巻末の渡辺有子さんの連載レシピに、サツマイモとエリンギをコロコロ切ったものをカリっとかき揚げにして、青のり塩なんかで味付けしてあるものが載っていて、立ち読みしながら、生唾をゴクリ、でした。
あと、カボチャのサラダ。
チーズやスライスアーモンド、好きならレーズンなんかと和えると、ちょっとデリっぽくなります。
それと、カボチャのコロッケ。
これだけたくさんもらったら、思い切ってコロッケにしたいところです。
ちょっとタネがゆるくて扱いにくいけど、たまねぎと挽き肉をピリっとした甘辛味に炒めて、甘いカボチャを引き立てて。
これだけ甘いと、カボチャプリンなどスイーツもおいしいことでしょう!
上の写真、右側の緑のカボチャは、それよりちょっと前に、大家さんからも頂いたものです。
大家さんのカボチャは、実がきめ細やかで、しっとりと繊細でした。
どちらのカボチャも、歩いて1、2分、この家のすぐ近くで、同じ太陽や雨を浴びながら育ったお野菜です。
育てた人も、いつも本当によくしてくださる、顔の見える人たち。
朝のゴミ出しに出ると、向こうの筋の奥から出てきた70代の大家さんが、ピンと背筋を伸ばし、ぱぁっと、まるで女子高生のような笑顔になって、「おはよう~!」と、大きく手を振ってくれたりします。
田舎に引っ越してきて、もうすぐ丸3年。
年月を追うごとに、感じる豊かさは増え続け、感謝の気持ちも大きくなっています。
カツオまるごと自家製ツナ。
夫の実家より、新鮮なカツオを丸ごと一匹!頂きました。
すぐに食べられそうになかったので、三枚にまでおろしてもらって、冷凍保存していました。
フライかな?ソテーかな?と、色々考えていましたが、そうだ!と思いつき。
まるごと、自家製ツナにしてみました!
以前、買ってきた切り身で何度か作った自家製ツナですが(↓)、
今回、少し改善して、激ウマなツナが出来上がりました。
固くなるかな、と、ためらっていたのですが、今回、黒酒だけでなく塩もして、ひと晩置いてみました。
すると、全体によい塩味がしみて、固くもならず、そのままでもとてもおいしいツナになりました!
あとはいつも通り、野田琺瑯の大きなタッパーに、よく拭いて水気を切った魚をできるだけぴっちりつめて、にんにく、ローリエ、好きなハーブ(今回は庭のローズマリーをたっぷり)、スパイス(黒胡椒など)などを加え、ひたひたになるまでオリーブオイルを注ぎます。
それを弱火にかけ、できるだけ低温、余熱で火を通すようにしました。
今回は刺身のサクではなかったので、皮や骨もありましたが、生のまま取り除こうとすると大変だったので、そのまま加熱しましたが、火が通ってからは、ほぐすついでに箸で簡単に取れました。
まずはいつものキュウリとさらしタマネギと一緒に、レモン汁をかけて、サラダ。
たっぷりあったので、普通の常備菜の煮魚かなんかやオイルサーディンみたいに、ツナをデーンとメインのおかずにして、おいしいお昼ご飯を食べたりもしました。
それくらい香りもよくて、カツオだけど臭みもなくてしっとりやわらかく、かつ、肉厚で、ほんとにごちそう!でした。
少し残して冷凍してあるので、また、パスタにでもしようと思います。
休日のお昼、カンタン激うまニラだれで、ささっとうどん。
クックパッドで、大発見。
これはほんとに簡単で、おいしいです!!!
混ぜて冷蔵庫に入れておくだけでいつでも使える、激うまニラだれです!!!
cookpad.com
我が家では、夏になると、ものすごい勢いでプランターのニラがおい茂ります!
毎朝のようにお弁当の卵焼きに入れたり、お味噌汁のネギのように使ったり、炒めものの仕上げに入れたりしていますが、どんどんおい茂って、使い切れないほど。
それで見つけたのが、このニラだれです。
万能タレなので、冷ややっこ、冷しゃぶ、水餃子、つくね、など、オススメが紹介してありましたが、ちょうど週末のお昼に使いたかったので、まずはうどんにしてみました。
豚ひき肉を(脂が多いので油は引かずに)、軽く塩コショウしてフライパンで炒め、最後にこのニラだれを適量、じゃーっと加えるだけ。
それを、あたためた冷凍うどんの上にだーっとかけて、もう、できあがり!!!
なんてカンタン!!!
なのに、酸味や旨みやごま油のいい香りが、ほんとにおいしい!
我が家では、卵黄を乗せてアレンジしてみましたが、これもとっても合いました!
もっと暑い時期は、豚ひき肉の塩を控えめにして、仕上げにナンプラーで塩気を足す感じで作り、レモンやライムなんかをしぼったら、すぐにエスニックうどん。
パクチーはもちろん、細かく切った厚揚げや、もやしなんかも(ちょっと水分がでるけど)合うかもしれません。
寒くなってきたら、ニラだれの代わりに、すき焼き風の甘辛だれにして、深ネギを加え、卵黄を乗せたら、すき焼き風のカンタンうどん?になるかな?とか妄想したり。
試してみたいと思います。
ニラだれは、冬は水餃子にかけるのが、とってもおいしそう!
チャーハンにさっとひと回し、かけてもおいしいかもしれません。
カンタンなので、また仕込んでおきたいと思います。
読書の秋。ガレット屋さんにて。
先日、急な用事でひとり街へ出ました。
峠を下りて、用事を済ませ、なかなかハードで疲れていたので、そのまま田舎の家へ帰ろう、と思っていたのに、なぜか車線を間違って…。笑。
ちょうどお昼前の繁華街へ出てしまいました。笑。
このまま帰るのもな、と思い、久々に、12月で移転してしまうガレット屋さんへ向かいました。
まだお昼早めなので、誰もいない店内。
一番奥の窓際の席へ。
やさしいカーテンの大きな窓の向こうにはとてもとてもおおきな、銀杏の木。
色づいたぎんなんのオレンジ色が、たわわ。
秋が来るまで、そこから見える古い洋館の脇に大きな銀杏の木があったことに、気付きませんでした。
何十回目?もしかして百年目?の、秋。
いつもだいたい、基本の「ガレットコンプレ」を頼みます。
ハムと卵とチーズ、の、伝統的な、完成されたガレット。
間違いなく美味しいのです。
だけど、その日は、気分で、「季節のオリジナルガレット」にしてみました。
だって中にはカボチャのマッシュ、チーズもとろけて、上にはウインナーとキノコに、秋の実り感が溢れます!
蕎麦が香るガレットの皮自体が、噛み締めるほどに、ほんとにおいしい!
はぁ~とため息をつきながら、おいしく頂きました。
そして、後から分かりました。
その時の私、疲れていようがいまいが、なにか細部まで丁寧なものを、しかも、そういう丁寧な包まれるような空間で、食べたかったんですね。
食後のアイスティーを飲みながら、持っていた本を広げて。
また、思い出しました。
私、この席で本を読むのが、ほんとに好きなんでした!
もう、そりゃ、無意識に車線を間違うよね、と言わんばかりの、ドンピシャ、心からの満足時間を過ごすことができました。
ひとり幸せに浸っていたら、お店を一人で切り盛りするかわいいお姉さんがテーブルに近づいてきて、にっこり。
「よかったら、どうぞ」と。
メニューにない、もちろん頼んでもいない、デザートをオマケしてくださいました!
後から入ってきたお客さんがフルーツのクレープを頼んでいたので、その時切ったであろう洋なしと、さわやかなグリーンのマスカットを小皿に盛ってくださいました。
洋ナシなんてなかなか買って食べることがないし、その繊細でなめらかな果肉や、はじけるマスカットとその香りに、至福度マックス!でした。
読書の秋。
私の住んでいる田舎町の図書館は、びっくりするほど蔵書が良いのです!
さらに、アート系が充実している同じ市内の隣町の図書館まで行ってみると、こんなに豊作!!!
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最近、器の修繕をする者として、一周回っての民藝、気になっています。
純粋な民藝運動のリアルタイムはずっと昔で、それを回顧し復古するブームがここのところあり、今や定番化しつつあるような感じがしていて、器を使う側として、私はこれまで、「定番品」「いい感じ」という認識以上、さほど深く見てはいなかったのです。
でも、李朝の器のたたずまいや洗練されていく過程、日本各地の民窯の個性、そこから広がる骨董の見方など、器を修繕する上でどんなものを生み出していくのかという立場から、改めて今、興味がどんどん深まってきています。
ガレット屋さんにしろ、器の修繕にしろ、そのざっくりとした用途・目的だけではなくて、その周囲を包む雰囲気や、そこに在る佇まいや、もちろん素材もだけど物質的なものに限らず、どこまで微分していってもやはりそれだ、という、すごく微細だけど、すごく全体なものの強さを、最近感じています。
ただガレットという食べ物が食べたかっただけ、という訳でもなくて、よくよく感じてみると、そこの店で、そこの席で、その季節のガレットが、その日、そのタイミングで、食べたかったんだ、味だけでなくて、その時感じた全ての五感、さらに加わる周辺のぼんやりとした情報、それらすべてがまとまって、それでやっと、ドンピシャ「感じたかったこと」、になるのです。
それらはすごくぼんやりとして、最初は不可解なものの寄せ集めに見えても、そこのど真ん中にピタっと焦点があったときに、その寄せ集めは突然にしっかりとした存在にまとまり、すると、他のどれにも代えがたい、と、確信してしまいます。
器の修繕にかんしても、わざわざ傷跡が目立つように、それを「景色」と呼んで修繕する以上、「エコだから」「くっつけばいい」「金継ぎってこういうモノ」というざっくりとした目的だけでは、何も心を打たないよな、と思っています。
私が最初に黒田雪子さんの修繕を見た瞬間、震えるほど衝撃を受けたのは、そのブレのない焦点が見せてくれた、唯一無二の世界に対してだったような気がしています。
そんな体験を誰かに起こせるほど、ブレのない、また、それを実現できる技術を身につけたいな、などと、最近、何をしていても、ぼんやりと考えています。