<旅日記>「ジェットスターで成田泊、香取神宮・鹿島神宮・成田山新勝寺への旅。」その③、鹿島神宮編。
<旅日記>「ジェットスターで成田泊、香取神宮・鹿島神宮・成田山新勝寺への旅。」その③、鹿島神宮編。
先々週の週末、夫とふたりで、ジェットスターを利用して、成田泊の、東関東の旅に行ってきました。
<旅日記>その①、「ジェットスター利用のコツ。ホテル日航成田の、One Harmony会員はお得!」(↓)
<旅日記>その②、「香取神宮編」(↓)
2日目の朝、香取神宮を出て、わらびもちを食べ、車で鹿島神宮へ。
香取神宮から鹿島神宮までは、高速を使って30分弱。
この辺りはレンタカーがあると、とても効率よく回れます。
途中、利根川や北浦など、ものすごく大きく長い橋をいくつか渡りました。
私たちの住んでいる九州の山がちな土地とはまた違って、赤土がどこまでも広がる関東平野を、海へと流れ出る直前の大きな川や湖が流れ、その上を大きな橋の高速がどーんと走っている、ちょっとスケールの大きな景色。
橋から右手、川のほとりに巨大な白い鳥居が見えたのですが、あとから調べると、あれは、鹿島神宮の西の一之鳥居、だったのですね。
神宮の外にも巨大な鳥居があるなんて!
さすが、東京ドーム15個分!の敷地があるという、大きな神宮です。
さらに、香取神宮本殿ー鹿島神宮本殿ー鹿島神宮神門の延長線上、太平洋に面した明石海岸沿いには、東の一之鳥居があるんだそうです。
しかも、それは冬至の日の出の方向でもあるんだとか。
鹿島神宮は、茨城県鹿嶋市にある、常陸の国の一之宮。
下総の国の一之宮である香取神宮と並び称される、大きな神宮です。
茨城県神栖市にある息栖(いきす)神社とあわせて、東国三社とされ、その3つを詣でることを、三社参りといいます。
力強い文字の鳥居をくぐって、最初に現れる大きな朱色の建物が、鹿島神宮の楼門です。
6月のお天気のいい土曜日ということもあって、白無垢の花嫁さんに2組ほど遭遇しました。
初夏の緑と朱色の楼門に白無垢が映えて、きれい!
こちらの楼門、水戸黄門として知られる徳川光圀の父、徳川頼房の時、今から380年以上前に造られたんだそうで、熊本県の阿蘇神社、福岡県の筥崎神宮と並んで、日本三大楼門に数えられているそうです。
あとから調べて分かりましたが、この楼門をくぐった後ろ側には、ご祭神の武甕槌大神(たけみかづちのかみ)がいかづち、つまり雷の神様ということで、稲妻のモチーフをかたどった、丸い幣帛が飾られていたようです。
楼門をくぐると正面にはやっぱり、夏越の大祓用の茅の輪。
向かって右手が拝殿、奥には木立の間を、要石や御手洗池まで続く奥参道と呼ばれる林道が伸びています。
左手奥に少し見えていますが、何か古武道の演武があったようで、屋根つきの舞台が設置されていました。
鹿島神宮は武道で有名な神宮で、最近では横綱稀勢の里関の土俵入りがあったり、剣道や流鏑馬など、勝利や武運を後押しする、熱い武の気を感じる神宮でした。
広い境内には、南限と北限が交錯している、600種類もの木があるという大きな森、樹叢も。
大木の森、堅牢でスケールの大きなつくり。
武の荒ぶる神が鎮座している、まさにパワフルなスポットに感じました。
拝殿にてお参りを済ませ、木立の間を通る、奥参道へ。
楼門を振り返ります。
奥参道の途中には、神使いとして、鹿島神宮のシンボルでもある鹿が飼われています。
サッカーのアントラーズのシンボルも、鹿ですね。
こちらは駐車場脇のものですが、石灯籠もさりげなく鹿がモチーフ。
高い木から降り注ぐ木漏れ日がここちよく、思わず深呼吸したくなる、初夏の奥参道です。
奥へ進みます。
そして不意に現れるのが、鹿島神宮の奥の宮。
もう、ほんとにすばらしい。
林道右手に突然現れる奥の宮は、計算され尽くしているかのように、そこだけに眩しい光が降り注ぎ、白木造りの社殿が荘厳で、まさに完璧な姿です。
奥の宮をお参りし、さらに奥には、要石があります。
さっき香取神宮で見てきた要石は丸っこい凸型でしたが、確かに!鹿島神宮の要石は、真ん中が凹んでいます!
水戸光圀が掘り起こさせようとしたけど、掘っても掘っても根元にたどり着けなかった、といういわれがあるそうです。
さらに奥に、御手洗池(みたらしいけ)があります。
ご神水の湧き水が流れ込んでいる池というだけあって、とても澄んでいて、きれい!
鯉の姿も涼しげに見えます。
湧き水は、自由に持ち帰ることができました。
一応、煮沸して飲むように、と注意書きがありましたが、日頃から湧き水生活をしているということもあり、手持ちのペットボトルに頂いて、飲んでみました。
ここの湧き水は、軟水が一般的な日本で珍しい、硬水なんだそうです。
確かに、輸入物のミネラルウォーターほどではありませんが、かすかにミネラル味が。
なんだか盛りだくさんな、鹿島神宮。
荒ぶる武の神様のもと、男性的な火の気を持った人々が集い、それさえ規律をもって治め、さらにパワーアップさせてしまう、懐の大きさとパワーを感じました。
人生の転機に、仕事や様々な事を、覚悟を決めて、さぁ、やるぞ!というときに、ものすごい後押しをしてくれそうな、そういう気が流れている場所に感じました。
そういった勢いのある気をしっかりバランスしてくれているのが、どっしりとした要石であり、水の気の御手洗池であり。
夫は男性なので、その感覚をさらに強く感じたらしく、お守りを購入。
お守りなどが売っている授与所で、女性である私の目を引いたのが、こちらの護符。
物忌(ものいみ)さまの、護符です。
なんて美しい、艶のあるなめらかな線!
男性的な武の火の神様のもとにおいて、ひときわ目を引く、女性的な護符。
物忌とは、明治時代に廃止になるまでずっと、その一生を神様のためにつかえた女性の高貴な神職だったんだそうです。
終身だったので、なんと、歴代27人しかいないという。
物忌さまは、年に6回の神宮の大事な行事のときにだけ館を出て、決して男性の目に触れてはいけなかったとか。
神秘的な、神様に近い存在だったようです。
その物忌さまが、人々の幸せを願って書いたであろう、護符。
その復刻版が授与所で売っていたので、私は一枚、買い求めました。
朝一番の香取神宮から、鹿島神宮を満喫し、正午を過ぎた頃。
とても密度の濃い午前を過ごしました。
昼前に着いた頃には楽に停められた境内脇の駐車場も、すでに満車で長い列。
成田に宿をとってレンタカーを使ったおかげで、 とてもスムーズにここまでたどり着けました。
ちょうどお昼時。
駐車場には戻らず、参道のとあるお店を目指します。